伊藤農園

手搾りの味を家内制工場で。“ミカンの里”有田を守りたいから ―――

「有田のミカン」の名に恥じない柑橘作りを

全国に知られたミカンの町・有田でも、経営難で閉園する果樹園も少なくありません。『伊藤農園』では社長の伊藤修さんと副社長のよしみさんを中心に、廃園となった果樹園も引き取るなどして、有田の歴史を繋ごうと奮闘しています。「人間は口に入れたものが身体にそのまま影響するのだから、安全なものを作らないと。そのための努力は当然のこと」と、自社農園については農薬は果樹園で通常使用する量の半量以下に。肥料も有機肥料のみと、「有田のミカン」の名に恥じない柑橘作りを自らに課します。今ある土と木を維持することで、働きやすく住みやすい町として守りたいとの矜持が垣間見えます

多種多様な柑橘。全て100%ピュアジュース

『伊藤農園』で栽培される柑橘類は、現在15種類。人気ナンバー2の「きよみしぼり」になる清見は、ミカンとトロビタオレンジの交配種。甘みと酸のバランスがよく、しかも芳香もあって、爽やかかつ華やかな味のジュースになります。ほかにも、清見とポンカンの交配種の不知火（しらぬい）、和歌山に自生していた原木が祖先と言われる三宝柑（サンポウカン）など、収穫時期も特徴も異なる多種多様な柑橘が栽培され、全種類が100%ピュアジュースになります。普通はジュースに向かない、皮の厚いあまなつやはっさくも、皮や袋の苦み、アクが混入しない独自の製法で、美味しいジュースとしての新たな命が吹き込まれます。

多種多様な柑橘。全て100%ピュアジュース

搾るのは実だけ。すっきり飲み飽きない味わい

「100%ピュアジュース」の美味しさの最大の特徴は“雑味のなさ”。家庭での手搾りを機械で再現するため、半分に割ったミカンを手で機械にセットしたら、上からのソフトな圧力で優しく果汁を搾ります。一般的な搾り方なら搾汁率は約50?65%のところ、この機械では、約30%の果汁しか搾れません。搾るのは実だけ。さらに果肉や白い中果皮をフィルターで漉し、手作業で丁寧にアクを取るから、100%ストレート果汁にありがちなドロッと感はなし。すっきり飲み飽きない味わいに目を見張ります。